秋月亮輔の言葉

詩をつらつら綴ります。お仕事の依頼はakizuki.ryosuke@gmail.comまで

Timidity

波打ち際 君は囁いた 

「私は今日を生きられない 明日を生きている」と

風になびく君の美しい影 もう見えない

 

夜のしじま 貴方の声は

いつもと少し違う気がした 悟られたくないと

真っ暗な夜に貴方の声 もう聞こえない

 

君はいつだって孤独と愛は隣り合わせよと言ってたね

貴方は優しさで隠した孤独に溺れてしまったのね

 

I can't see you again 

大切過ぎて今にも壊してしまいそうだから

君の温もりに包まれると君の優しさに

背を向けてしまいそうだから

 

I can't feel you again

貴方はただ揺れながら生きて

それだけで私はいいの

一人でいるのはいつだって平気よ

 

 朝靄 君は儚げに

「私は飛び越えられない 待つしかない」と

光差し込む朝に君の優しい声 もう聞こえない

 

一日の終わり 貴方は安らかで

だけど貴方はいつだって悲しく美しかった

もう貴方の悲しみにさえ 寄り添えない

 

君と僕はあまりに似すぎていて分け合えることさえ

貴方は孤独と痛みは一部に過ぎないこと分かってたのよね

 

 I can't see you again

誰かが誰かを愛し守ることなど

君の小さな身体と夜を分け合っても

どこまでも痛みが僕を襲うから

 

I can't feel you again

貴方が私と同じ道を歩みながら

孤独の淵にうずもれてしまっても

私はどこまでも貴方を愛せたのに

 

君を抱きしめるたびに二人の距離が離れていくような気がして

貴方の温もりに包まれて私はただ溶けていっただけなのよ

 

こんなに愛しているのに 君を

こんなに感じているのに 貴方を

心は全部のみこまれてしまう

波間にサヨナラ告げた

果て無き孤独も愛も

今日も明日も同じだってそれくらい解っているよ
何もいらないと吐き捨てたあの日々も 今じゃ愛の言葉に変えて
もう大人だから いつもありきたりなシナリオ通りに
台詞が風に揺れて 僕は君の手を離した

眩しく見えた日々も色褪せて だけど自分の空があると君は言うね
君のまなざしのなかに溶けて どこかで聞いたようなアイツみたいに
「ありふれた毎日」とつぶやく僕は 虚しさだけ抱えて
「それでいいのよ」と笑う君に うずくまり抱かれて知った

溶け合うように点が線を結んだあの瞬間僕らは恋に落ちた
きっと塞がらない想いを奪い合いながらいつまでも強くなきゃって
笑う君はさまよい迷いそれでも僕の腕の中で愛された

ただ真っ直ぐに続く道を歩き続けてくしかないんだね
ふと溢れた寂しさもため息も未来さえも見えない様に
「どこまでいっても孤独」と溢す君は 綺麗で悲しいね
「誰も同じさ」とこぼす僕は 君を抱き寄せて泣いた

映画のように光差し込みすれ違いながら僕らは恋に落ちた
きっと交わらない想いを探り合いながらいつまでも強くなきゃって
愛すことはどこまでも遠くそれでも君の胸の中で愛された

正解も無い間違いも無い言い訳も無い慰みも無い
余白だけが残って少しだけ戸惑いを残して
また明日がやってくる だから僕らは

溶け合うように点が線を結んだあの瞬間僕らは恋に落ちた
きっと塞がらない想いを奪い合いながらいつまでも強くなきゃって
笑う君はさまよい迷いそれでも僕の腕の中で愛された

映画のように光差し込みすれ違いながら僕らは恋に落ちた
きっと交わらない想いを探り合いながらいつまでも強くなきゃって
愛すことはどこまでも遠くそれでも君の胸の中で愛された

きっと僕らなら果ての無い孤独も愛せるよね

Afterimage of Love

背伸びした季節に消えない星を見た
可愛らしい包み紙不思議ね貴方には似合わない
「君さえいればいい」あの言葉も今はどうして
貴方の温もりなんてもう残っちゃいないだけど

 

なのに貴方の幸せ願いながらまた何かを探してる
誰も振り返らない私も振り返らない
いつだって前を見て歩んできたつもりになってたから
だけど貴方は私の手を握ろうとして

 

ねえ教えていつになれば私は一人になれるの
まぶた閉じて夢に落ちても貴方は私を包むのね
悲しみ憎み叫び怯え寂しさに震える誰かがいても
私は貴方の温もりに溶けていくものだって

 

沢山愛された貴方を独り占めしたくて
背伸びしてたことわがままかな淋しいかな
「宝物は消えない」あの言葉も今はどうして
貴方の痛みもそれで私はただ愛していたのよ

 

だけど貴方のことだけ想いながらまだ何かを求めてる
迷い傷つき傷つけ憧れ涙流しながら
いつだって前を見て歩んできたつもりになってたから
だけど貴方は私の手を握ろうとして

 

ねえ教えて貴方が見た世界は美しかったのでしょうか
息を飲んだ景色忘れて貴方は私の手を放す
一日の終わりに胸をそっと撫で下ろす誰かがいても
私は貴方の温もりに溶けていくものだって

 

背伸びしたまま私は歩いていくわ
肩の力抜いてなんて余計なお世話だわ
貴方が去った世界に美しさなんてないわ
それでもあの星は消えず今も光放って

 

強がりも欲張りも ないものねだりも
そばにいるはずなのにどこか孤独な日々も
いくらだって生きていける気がした
だから私を一人にさせないで